聖公会とは
聖公会は16世紀、英国に誕生した英国国教会が始まりです。英国国王ヘンリー8世は、英国のキリスト教会がローマ・カトリック教会から分かれ、英国のキリスト教会(Church of England )となることを宣言しました。こうして、英国に一つのプロテスタント教会が誕生しました。これが英国国教会です。その後、『祈祷書(The Book of Common Prayer )』が作られました。これは英国の教会が一つの礼拝式文を用いることによって、その交わりと一致を目指すためのものでした。今日に至るまで改訂を重ね、世界の聖公会の教会がほぼ内容を一つにして用いています。
聖公会が大切にしているのは、聖書、サクラメント(洗礼と聖餐)、信経(信仰告白)、三聖職位(主教・司祭・執事)です。また、その特徴は「伝統」「理性」「聖書」を大事にしているとも言われます。そして、ローマ・カトリック教会とプロテスタント諸教会の中間に位置する「架け橋の教会( Bridge Church )」とも言われています。現代の聖公会は世界160ヶ国に広がり、約6,500万人の信徒がいます。
聖公会の宣教師が日本に伝道を始めたのは、1859(安政6)年米国聖公会から二人の宣教師が渡来したことです。その後英国、カナダ聖公会の宣教師も加わり、1887(明治20)年「日本聖公会」が設立されました。
現在、日本聖公会は北海道から沖縄までの全国11の教区によって構成され、約300の教会があります。そして、立教大学などの大学及び短大、小、中、高校、各種専門学校等の教育機関、幼稚園、保育園、また聖路加国際病院を始めとする種々の医療事業や社会福祉事業があります。